素早く奈央さんに隣に腰を下ろし、少しずつ近付く。


「じゃあまずはPBMを出してみて。ほら、さっきの戦闘で何人か殺したから、ソウルとお金が増えてるでしょ?」


……やっぱりその話か。


少しガッカリしながら、言われた通りにPBMを取り出すと……確かに、ソウルとお金が増えている。


お金が10130円に、ソウルが9個に。


「増えて……ますね。ソウルが5個増えてるって事は……」


「一人殺せばソウルが1個増えるから、五人殺したのね。初陣でそれだけ殺せるなんて、真治君には戦いの才能があるのかもね」


そんな才能、この街くらいしか役に立たないだろうな。


逃げてばかりの俺が戦えるって言うなら、それは俺の力ではなくて日本刀の力だと思うけど。


「とりあえず、武器の強化をしてみましょうか?今のままでは、ちょっと強いやつと出会ったら殺されてしまうわ」


美優、真冬コンビや、山口がそうであるように……か。


「強化ってどうやるんですか?」


俺がそう尋ねると、奈央さんはPBMを見せながら操作して、プレミアムガチャの画面にしてみせた。


俺も真似をして、プレミアムガチャを引いてみる。