殺戮都市~バベル~

「運動公園だ。池上がいるのか、雪子達の仲間がいるのかはわからないけど、少なくとも池上の情報は手に入るだろう」


最悪の事態を想定していないわけじゃない。


池上の方が一枚上手で、服部に演技するように指示していたかもしれないしな。


それでも、罠であろうとなかろうと、その状況を打破出来る力を俺は持っているはずだ。


「それなら行こうよ。姉ちゃんが来る前に皆を助けられれば、戦いやすくなるかもしれないでしょ?」


「まずは運動公園の様子を見る事だな。状況がわからない中に飛び込むのは、圧倒的に不利だ」


こんなに考えるのはいつ以来か。


鎖分銅を手に入れてから、その強さに溺れなかったとは言わない。


真っ正面から敵と戦って、その都度打ち砕いて来たから。


だけど、さすがに今度は相手が相手だからな。


どれだけ慎重になっても、なり過ぎるという事はない。


俺は吹雪と共に運動公園へと向かった。


人通りの少ない路地を選んで、民家の間の道路を抜けて。


しばらく走り続けて、運動公園の周囲を囲むように敷かれた道路までやって来る事が出来た。


周囲を見回し、付近で一番高い建物を見付けて、俺達はそこに移動した。