殺戮都市~バベル~

ガンッと金属音が辺りに響き、素早く振り返る、そこにもう武器はなかった。


今頃持ち主の手元に戻って、再び俺を狙っているのだろう。


どっちだ……右か、左か、次は!


警戒して辺りを見回す俺の頭上に、微かな殺気。


「上か!」


「大正解!」


暗くて良くわからないけど、女の声。


俺の真上に落下するように、死角から飛び掛かったのか!


素早く飛び退いて、距離を取ろうとするけれど、着地した女がすかさず俺に接近する。


こいつ……着地からの動きが恐ろしく滑らかだ!


一つ一つの動きが流れるようで、まるで水のように滑らかで柔らかい。


それでいて……攻撃は重い!


女の攻撃を鎖で受け続けて、反撃の機会を伺うけど……それよりも先に、この女の正体を確かめなければ。


なぜ俺を付け回していたのかを問い詰める為に。


手に持った武器で攻撃をしたかと思えば、体勢を低く、身体を回して巻き付くような蹴りでの足払い。


転んで起き上がろうとした所を、長身を活かしたかかと落としと、多彩で変則的な攻撃を放つ。


こいつは……戦いにくい!


そう感じて、力づくで状況を打開しようと、右手に鎖を巻き付けて拳を振り抜いた。