殺戮都市~バベル~

服部は手を出さない、それがわかっているから、俺は下の道路に出て、三人とは違うルートを通って運動公園へと向かった。


人通りが多かろうと少なかろうと今は関係ない。


PBMのマップ頼りで道を行く。


高いビルから、民家が立ち並ぶ街並みへと景色が変わって、黒い空が広くなっている。


だけど……妙な気配が俺の後を付いて来ていた。


……三人の後を付けていたんじゃないのか?


このタイミングで、どうして俺の方に。


まあ、誰がいるのかわからないけど、俺を追っているというなら話は別だ。


民家の間の道を抜け、草が生えた砂利の空き地。


その真ん中に立って、俺は口を開いた。









「誰だ。俺を尾行しているのはわかってるぞ。早く出て来い」








レベルが上がったせいか、感覚が敏感になっているのがわかる。


以前の俺なら気付かなかっただろうけど、微かに感じる敵意のような物が、ピリピリと肌を刺していた。


返事も反応も……ない。


フウッと溜め息を吐いて、首を傾げたその瞬間。









シュンッ!







という、微かな風切り音が聞こえて、俺はその音がした方に鎖分銅を振り上げた。