殺戮都市~バベル~

道路を歩いている三人とは違い、俺は移動に苦労していた。


高低差のあるビルが俺の行く手を阻んでいるから。


それでも、雪子が先を歩き、俺が移動しやすいように道を選んでくれているようだ。


だけど……ビルの上は、俺が思っているほど容易なルートではない事を知った。


西軍は、遠距離攻撃に定評がある。


それを可能にしているのが、このビルの高低差。


容易にそこに辿り着く事が出来ずに、さらに身を隠す事も簡単に出来るから。


そして、そういったやつらは屋上を拠点にしている事がある。


今の俺にしてみれば、それは邪魔でしかなかった。


移動した先に人がいる。


ただそれだけなら良いけど、もしも池上の手の者だった場合、俺の存在を知られてしまうから。


二毛を助けた時に、俺がいるという事は知られているだろう。


だが、手を組んでいるという事はまだ知られていないはずだ。


だからこそ、知られるわけにはいかない。


その時点でこの作戦は失敗すると考えた方が良い。


PBMを取り出して、武器から手を放したらすぐに消えるBタイプから、しばらくして手元に戻るAタイプに変更して、次のビルへと移った。