殺戮都市~バベル~

そこから、理沙の亡骸を地面に寝かせて、俺達は武器を使って穴を掘った。


理沙が入るくらいの大きさで、1メートルほどの深さ。


十分入るほどの穴が掘れたところで、ゆっくりと理沙の遺体をその中に入れた。


シーツで顔まで包んで。


足元から土を掛けて、その身体がどんどん埋もれて行く。


「理沙……」


名前を呟きながら……頭の方にも土を掛けて。


掘り返した土を、理沙の身体の上に戻して、小さな山がそこに出来上がった。


「彼女も幸せだね。この街で埋葬してもらえるなんてないよ。洗浄日に流されるか、ポーンに食われるかだもん」


俺を慰めてくれようとしているのか、美優が声を掛けてくれるけど……本当にこんな事が幸せなのか?


「出来れば死なないでいてほしかった。やっぱり、いなくなるのは……寂しいです」


その姿が見えなくなって、悲しいという感情よりも、寂しさが強くて。


ずっと一緒にいたかったのに。


「ボウズの彼女はいつだってここにいる。会いたくなったらここに来れば良い。だけど、今は悲しみに溺れるな。ボウズの帰りを待ってる人がいるんだろ?」


亜美と優……名鳥が面倒を見てくれてるって言ってたから、案内しないとな。


「理沙、また来るから」


小さくそう呟いて、俺は理沙に背を向けた。