殺戮都市~バベル~

名鳥が二階から戻って来て、これで理沙をくるめと渡されたのはシーツ。


上半身と下半身がバラバラにならないように、しっかりと包んで。


抱き上げて、狩野が指示した12ブロックの公園へと向かった。


腕に感じる理沙の重みを、この先二度と感じる事が出来ないと思うと、放したくない。


ここからそんなに遠くない公園。


理沙を抱いたままでも、5分ほどで到着した。


結構大きな公園。


居住スペースがないから、人もいない。


その中程にある小さな丘。


頂上にはもう既に三人が集まっていて、俺はそこに向かって歩いた。


一歩一歩、地面を踏み締めて。


恵梨香さんと名鳥が、俺の後ろで何か話をしていたけど、小声だから話の内容まではわからない。


何度も泣いたから、涙はもう出ない。


「来たわね。ここなら、中央部に近くて人が住む場所がないから、荒らされる事はないはずよ」


「ありがとう」


狩野が丁寧に説明をしてくれた事に対して、俺は小さく頭を下げた。


「まだ穴掘りが途中なんだけどね。まさか手甲鉤で地面を掘る事になるなんて思わなかったよ」


真冬が頑張ってくれていたようで、浅いけど、結構大きな穴が掘られていた。