殺戮都市~バベル~

「ちょ、ちょっと待て!まさかこれで終わりだとか言わないよな!?」


戦う気満々だった黒井にしてみれば、肩透かしを食らったような感じだったのだろう。


「文句があるならこのボウズに言いなよ。戦う気なんて削げ落ちちまったよ」


フンッと笑って、名鳥はタバコの煙をフウッと吐き出した。


そんな名鳥を見た黒井が、やり場のない怒りを発散させるように、「ああっ!」という声を上げて地面を踏む。


自分はやる気でも、相手にその気がなければ、それは何の高揚感もない一方的な殺人になってしまう。


黒井が求めているのは、そんな事じゃない。


「なるほどな……これが少年か。私なら、戦って力で捩じ伏せようとするところだが……」


恵梨香さんも、名鳥が武器をしまった事で、戦意をなくしたようだ。


「まぁ、ちょっと話をしようや。詳しい状況がわからないのに戦うのをやめたんだ、何をがどうなったのか、これから何をしようとしているのか、それくらい聞かせてくれても良いだろ」


そう言ってその場に腰を下ろして、俺達に手招きをする。


狩野達も、それがいつもの事と思っているのか、名鳥の近くで腰を下ろした。