殺戮都市~バベル~

「お、お前……勝っても負けても良いってどういう事だ!?俺は本気なのに、お前は本気じゃないってのかよ!」


……今の言葉だと、そう取れなくもないけど、俺としては本気であって欲しいな。


これで手を抜いているとか言われたら、勝てる気がしないから。


「本気じゃない……わけがないよね。本気も本気、ただ、命を惜しんで戦ってちゃあ、あんたら相手に10秒も持たないと感じただけさ」


左腕はトンファーで粉砕され、右腕は黒井に斬られて出血している。


自軍で治りが早いものの、特に左腕のダメージは深刻そうだ。


この戦いの間は治りそうにない。


「お前は……この子を守る為に戦っているのか。津堂と香月がどんな因縁を付けるかわからないから」


「あぁ、そうさ。明ちゃんは素直だからさ、俺が被らなきゃならない汚れってもんがあるんだよ。まだわからなくて良い、大人の汚い部分をな」


負傷している右手で槍を握り、戦おうという意思を見せる名鳥。


だけど……俺は、その言葉を聞いて、もう戦おうとは思えなかった。


狩野の為に戦っていて、俺達を排除しようとして戦っているわけじゃない。


戦わなければ、納得しないやつがいるから戦っているだけなのだから。