殺戮都市~バベル~

それに合わせて、恵梨香さんが身体の前面をトンファーでガードしながら名鳥に接近する。


三方向からの同時攻撃に、名鳥の横顔は引きつっているように見える。


「おいおい……勘弁してくれよ」


同時攻撃をさせないように戦っていたのだろうという事が、その言葉から読み取れた。


長柄の武器、殺傷能力があるのは穂先だけとなれば、同時に攻撃されるのは厳しいだろう。


そして、それは今までの戦い方にも現れていた。


一人ずつ攻撃をいなして、すぐには反撃出来ないようにし、他の人の攻撃を防ぐ。


そんな事を普通にやっているだけでも、十分驚くんだけどな。


だからこそ、今が最大のチャンスなんだ!


殺気を抑えて、日本刀を振り下ろす!


黒井は攻撃の手を緩めず、恵梨香さんはトンファーを振るった!












「仕方ねえっ!」







追い詰められた名鳥が取った行動、それは……。


恵梨香さんの方に一歩踏み込み、左腕でトンファーを受け止めて、右手に持った槍の穂先を黒井に、石突きを俺に向けたのだ。


バキッ!という音が聞こえ、トンファーが名鳥の腕を容赦なく粉砕した。