殺戮都市~バベル~

話が良く理解出来ない。


狩野は騙されていると言って、名鳥はそれなら戦わないといけないと言う。


何をどう騙されているのか、理由も聞かずに武器を構える名鳥に、迷いはないように見える。


そしてその槍は、黒井だけではなく、俺や恵梨香さんにも向けられていて、避けられないんだろうな。


「恵梨香さん、やれますか?」


「ああ、問題はない」


三対一……名鳥にとっては圧倒的に不利なこの状況。


俺は手を出すつもりはないけど、殺されると言うなら話は別だ。


「明ちゃん達は手を出すなよ?これは俺のけじめだから、手を出されると困るんだよ」


「何をごちゃごちゃと。負けた時の言い訳を作ってるのか!?」


ようやくやる気になった名鳥に、そう叫ぶと同時に黒井が駆け寄る。


ランスを突き出して、一撃で仕留めようという鋭い突き!


「荒獅子というだけの事はあるねえ」


しかしそれを、名鳥は容易に回避し、ランスを横からコツンと柄で弾いて見せたのだ。


それは、黒井にとっては予想外の出来事だったのだろう。


慌ててその場で反時計回りに身体を捻り、左手に持っていたソードブレイカーを振りぬこうとしたけど、それも槍で防がれてしまった。