殺戮都市~バベル~

「チッ!俺の獲物だ!手を出すな!!」


黒井はランスを放し、ソードブレイカーを構えて津堂に飛び掛かった。


前後を俺と黒井に挟まれて、津堂はどうする?


「分が悪い!」


そう判断すると同時に、棚と棚の間の通路へと交代する。


「逃がすかよ!」


黒井が後を追い掛け、俺も今来た道を引き返す。


津堂だけは、黒井よりも先に俺が殺したい。


棚の向こうから足音が聞こえる。


津堂にしてみれば、二対一の状況、この狭い場所で戦うのをどう感じているのか。


香月のような待ち構えるタイプなら、狭い場所の方が得意だろうけど。


津堂は俺や黒井と同じく、動き回るタイプなら、広い場所じゃないと足を活かせない。


となると……広い場所で戦おうとするはずだ。


「そこまで行かせるかよ」


全力で走って、長い棚と棚の間の通路を駆け抜ける。


隣の通路の足音が、徐々に後ろへと流れて行く。


姿は見えないけど……二人の速度を超えたのか?


いや、細かく金属音が聞こえる。


移動しながら戦っているから、速度が落ちているのだろう。


棚を抜けて走るが、津堂に接近する為には速度を落とすわけにはいかない!