殺戮都市~バベル~

こいつは、理沙を殺して俺を動揺させようとしているんだろうな。


もしも、理沙のソウルが0だとわかっていたら、怒りで我を忘れて飛び掛かっていただろう。


往生際が悪いかもしれないけど、まだ俺は理沙が光の粒に変化するんじゃないかと思っている。


だから……希望を捨てずに戦える。


「……あんた、何なんだい?大人しく死んでいれば良いのに。勝ち目なんてないってわかってるだろ?なのに、どうしてそんな目が出来る」


痺れる手で日本刀を握り締め、立ち上がった俺に、香月が不機嫌そうな顔を向ける。


「お前を倒さないと、次に理沙に会った時になんて言えば良いんだよ。香月を殺して仇を討ってやったぞって……言いたいだろ」


俺の言葉で、香月の顔がさらに険しくなった。


俺の後方には理沙がいる。


これ以上傷付けたくないと、香月に近付いた。


「気に入らないねえ。自分の実力もわからずに、私と戦おうってのは。それとも何かい?まだ勝てるなんて幻想を抱いてるのかい?」


「俺は……俺だけの為に戦ってるんじゃない!お前は絶対に俺が殺す!!」


「さっきから殺す殺すって……そういうのは強いやつが言うもんだ!!」


お互いに、怒りをぶつけるような声を上げて、武器を振った。