殺戮都市~バベル~

「10日前、あんたを潰した後に、デパートの中に入って来てね。話を聞けば、あんたのガールフレンドだって言うじゃないか!」


香月の声よりも、なぜこんな所にこの人がいるんだという疑問が頭を掻き乱す。


「ど、どうして……なんでこんな所にいるんだ!理沙!」


短剣を両手で握り締めて、ガタガタと震えながら俺の前に現れたのは……理沙だった。


どうしてここに……というよりも、どうして武器を構えて俺を見ている。


何がなんだかわからないまま、俺は日本刀を下ろす事しか出来なかった。


「し、真治……お、お願い、死んで……」


武器を構えているという事は、そのつもりだという事はわかるよ。


だけど……理沙にこんな事をさせるなんて。


「理沙に何をした!!こんなに怯えて!理沙はなあ、こんな事をするような子じゃないんだよ!!」


不安と怒り、心の奥底で、その感情がくすぶる。


「何って、坊やがまた来るだろうって言ってたから、弱点を逃す手はないだろう?ちょっとお願いしただけさ。坊やを殺してくれたら、解放してやるってね」


……そんな事を頼んでも、理沙が首を縦に振るはずがない。


「何をしたって言ってるんだよ!答えろ!」