殺戮都市~バベル~

津堂の指示されるように、中央ホール……前回、恵梨香さんが磔られ、吊るされていた場所にやって来た俺は、そこにあるベンチに座っている香月を見付けた。


金棒を床に突いて、俺が来るのを待っているかのようだ。


「あら、本当に来たね。津堂の言う通りだ。またやって来るなんて、この金砕棒に叩き潰される快感に目覚めたのかい?」


俺を見付けて立ち上がった香月は、その圧倒的な破壊力をもつ金棒を肩に乗せて笑って見せた。


一度俺を殺しているという余裕からなのだろうか。


「俺はあんたを倒して、津堂から恵梨香さんを取り返す!」


「口の聞き方を知らない子だね!ちゃんと『えりさん』って呼びな!……だけどまあ、この前面白い子を見付けてね。私の前に、是非ともこの子と戦ってほしいんだけどさ」


面白い子?


俺としては、なるべく他のやつと戦うつもりはないんだけど。


「ほら!出番だよ!早く来な!」


エスカレーターの横、薄暗くて見えにくいけど、そこに誰かが座っているのが見えた。


その人影が立ち上がり、ゆっくりとこちらに向かって歩いて来る。


悪いけど、誰であろうと負けるつもりはない。


日本刀の切っ先をその人影に向けた俺は……。











「……う、嘘だろ?」









予測していなかったその人物に、思わず声を漏らした。