殺戮都市~バベル~

……なんか、前から思っていたけど、黒井はたまにわざとらしいくらいカッコいい事を言うよな。


伊達男ってやつか?


「黒井さん、こっちの声は聞こえてないと思いますよ」


「うっ!!ど、どうでも良いんだよ!こういうのは気合いを入れる為の儀式みたいなもんだ」


……余計な事を言ってしまったかな。


『まあ、お前達が何の目的でここに来ようが関係ない。ほら、中央ホール行けよ。香月がそこで殺してくれるから』


随分余裕だな。


まるで俺達が来る事を予測していたかのように落ち着いている。


俺が恵梨香さんを助けに来る事がわかっていたから、待ち構えていたってのか?


でも……。





「香月がそこにいるなら、探す手間が省けましたね。行きましょう」




どうせ戦わなければならない相手だから、今更迷いはなかった。


「じゃあ、香月は任せるよ。俺は津堂を探して来るからさ」


「わかりました」


香月の居場所はわかった。


二対一で戦えば、勝率は大幅に跳ね上がるだろうけど……どちらかをフリーにして、四強に準ずる実力者なんか呼ばれたりしたらキツい。


最善の方法ではないかもしれないけど、黒井が納得出来る作戦なのだ。