殺戮都市~バベル~

「津堂っ!!出て来やがれ!」


普段はキツくない黒井の口調が荒ぶる。


派手に暴れた方が、津堂をおびき出すには良いと判断したのだろう。


そして、真冬と美優が言っていた、入り口で待ち構えている香月は……いない!


さすがに何時間も同じ場所にはいるはずがないか。


「黒井さん、どうします?手分けして探しますか?」


「いや、ダメだ。とりあえず二人で香月を探す。バラバラに探して、俺が香月と戦う事になったら面白くないからな」


理由はわがまま、だけど、それほどまでに津堂と戦いたいのか。


その執念には恐れ入る。


まるで、俺をしつこく追い回していた池田のようだ。


「わかりました、それじゃあ……」


と、俺がデパートの奥に目を向けた時だった。












『……誰かと思えば、高山真治と黒井風助じゃないか。南軍の二人がこんな所までやって来て、そんなにあの女を返してほしいのか?それとも、そうではない目的があるのか?』












館内放送が、スピーカーから聞こえて来たのだ。


「お前に殺られた恨みを晴らしに来たぜ津堂!!黒井風助、同じ相手に二度負けるつもりはない!!」