殺戮都市~バベル~

「じゃあ、話を進めようか。明ちゃんの方はどうだった?」


やっと……俺と優の話が終わった。


デパートの外はどうなっていたのか、黒井が狩野に尋ねる。


「そうね。南軍側はガラス張りになってるから、中から見られていた場合、近付いただけで見付かってしまうかもしれないわ。それに、時間によってはフードコートに集まるグループもあるみたいだし、外にも人がいる」


つまり、侵入するには向いていないって事か。


津堂の名前が出なかったって事は、姿を見ていないって事か。


「俺の方はちょっと面白かったんだけど、北軍の『永田飛鳥(ナガタアスカ)』と『平山安芸(ヒラヤマアキ)』って知ってる?」


北軍の人間か。


俺達の南軍と反対の場所にある北軍の人間まで知ってるなんて、黒井はかなりの情報通だな。


いや、この街にいるからこそ、情報は大切なのか?


「永田と平山なら知ってる。北軍の切り込み隊長みたいな二人だけど……それがどうかしたの?」


狩野は東軍だから、有名な人なら何度か戦った事があるのかな。


「その二人がデパートまで来てたんだけどさ、搬入口と従業員出入り口から……津堂が出て来たんだよ」