殺戮都市~バベル~

PBMが破壊されて、奈央さん自身も致命傷を負っている。


「な、奈央さん……しっかりしてくださいよ。ほ、ほら……自軍にいるから回復するんですよ?死なないでください」


俺だって、全身の骨を砕かれて、死ぬ一歩手前だったけど生き延びたんだ。


PBMが破壊されても、死ななければ……。


「し、真治君……やっぱり私は足手まといだった……ね。ごめんね……」


必死に俺に伸ばそうとした手を、迎えるように握って、俺は首を横に振った。


「な、何言ってるんですか。ほら、雪子さんも吹雪さんも、三葉さんや里奈さんも……沼沢だって、奈央さんを待ってるんですから!」


強く、手を握り締めて、生きるように促すけれど……徐々に呼吸が弱くなって行く。


もう片方の手を、最後の力を振り絞って……俺の頬に添えた。


「ふふ……真治君が……もっと強くなる所を……見たかった……な」


そう言ったと同時に、力なく手が落ちて。


微笑んでいるような表情で……動かなくなったのだ。







「奈央……さん」







結局……俺は大切な人を守れなかった。


自分が強くなる事ばかり考えていて、明美さんの殺気にすら気付けなかった俺は……。