殺戮都市~バベル~

俺と黒井のやり取りを見て、申し訳なさそうに呟いた奈央さん。


「何言ってるんですか。足手まといだなんて二度と言わないでくださいよ。俺は大切な人を守りたくて強くなったんですから」


……改めて考えると、なんだか俺は、とても恥ずかしい事を言ってるんじゃないのか?


心の中で思っているだけならまだしも、守りたい人の中に入っている奈央さんを前にして言うのは……。


「何それ。俺がいるのに告ってるわけ?そういうのは二人きりの時にやってよ。俺が邪魔者みたいじゃん」


黒井に突っ込まれて、急に恥ずかしくなってしまった。


奈央さんも少し照れてるようだ。


「ち、ちが……へ、変な意味じゃないですからね!?純粋に奈央さんを……」


そう、慌てて弁解しようとした時、俺は何かピリッとした気配を感じて動きを止めた。


……なんだ?今のは。


ほんの微かに、肌に刺激があったけど……辺りを見回しても変わった様子はないし。


「はいはい、純粋に奈央さんが好きなのはわかったから。ほら、ガチャを引きながら歩くよ。時間は有効に使わないと」


「いや、違う……もう良いです」


何を言っても聞いてくれそうにないし、下手に弁解しても意味がなさそうだから。


こんな大人にはなりたくないと思いながら、俺は中央部に向かって歩き出した。