殺戮都市~バベル~

一体何が起きた!?


美優に意識を向けていた俺は、背後からの攻撃を警戒して、日本刀を振った勢いのままに身体を反転させた。


どうして美優が俺を攻撃する事なく転がったのか……。


目に映ったのは、顔の前でボルトを握り、地面に手を突いて起き上がった美優の姿だった。


あのボルトは……明美さんの?


「危ない危ない……レア3だからって、甘く見てたよ」


いや、甘く見てたのは俺の方だ。


拳を振り抜けば、俺を殴り倒せる場面で、背後から飛んで来たボルトに気付いて空中でそれを受け止めるなんて。


この人の身体脳力が高すぎるのか、それともこれが星4レアの実力なのか。


チラリと背後を見ると、明美さんと奈央さんがビルから出たみたいで、武器を構えて立っている。


二人を逃がす為に囮になろうとしたのに、結局は助けられて。


もう、こうなったら囮なんてやめだ。


勝てなくなって、なんとか全員生きてやる!


強くそう思い、美優に視線を戻したその時だった。


「ああっ!もう鬱陶しい!」


美優はそう言うと、空間から十字の武器を取り出して、俺に向かって投げ付けたのだ。


「わっ!」


慌ててそれを回避したけど……それが囮だという事に気付いたのは、接近した美優に、蹴りを入れられた後だった。