殺戮都市~バベル~

奈央さんを支えながら、黒井が買って来た弁当を口に運ぶ。


衰弱した人間に唐揚げ弁当……これはかなり身体に負担が掛かるんじゃないかと心配したけど。


「この街では、自軍にいる限り身体は回復する。でも、衰弱だけはどうしようもなくてね。食べなければいつかは死んでしまう。だから、何だって良いから食べさえすれば、一瞬で身体が栄養を吸収するんだ。重い軽いは関係ない」


黒井が言うように、口に運んだ物を少し口に入れて飲み込むたび、奈央さんの顔色が良くなって行く。


そう言えば、三笠は雑草を食って生きていたんだよな。


それでも、腹は膨れないけど、辛うじて生きる事は出来たわけだ。


「後、女性には嬉しくないかもしれないけど、体型はこの街に来た時の物がキープされるんだ。ダイエットをしようとしても無駄なんだよね」


黒井の言う通り、食べれば食べるほど、奈央さんの身体が元に戻って行っている。


唐揚げ弁当を食べ終わる頃には、元の体型に戻って、奈央さんのお腹がグゥッと音を立てたのだ。


「最初の弁当は、身体を元に戻す為の物。ほら、次は空腹を満たす為の食事だ」


そう言って、サンドイッチを奈央さんに手渡してくれた。


……なんだか、本当にゲームのキャラにでもなったような気がするな。