殺戮都市~バベル~

黒井が言う事は、俺が津堂に感じた事と通じているのか。


俺みたいに大雑把な殺気のオンオフではなく、微かな殺気を残す事で、そこに注意を向かせる。


かと思ったら、殺気を消して接近する。


……そんな事がありえるのかと思ったけど、実際に黒井が体験しているし。


ないとは言い切れないかもしれない。


「どうですか?俺は黒井さんに恐怖を与える事が出来ましたか?」


これでもまだ恐怖を感じないと言うなら、俺が日本刀を止めた意味がなくなる。


格下の人間に武器を寸前で止められてまで、まだやろうとは言わないだろうという期待があった。


「また、違う恐怖を感じたよ。その武器の力なのか、それとも真治君の力なのか……色んな人間がダブって見えた」


「は、はぁ……色んな人間?」


よくわからない事を言うな、この人は。


でも、武器から手を放したし、もう戦う気はなさそうだ。


「そう、色んな人間だ。気付いていないかもしれないけど、さっきの動きは津堂の見よう見まねだと言ったよな。日本刀と鞘の二連撃、これは西軍の沼沢の鎖分銅の動きに似ているし、やはり師匠の死神がベースになっているように思える」