殺戮都市~バベル~

いつものように、生きるか死ぬかの戦闘の時に感じる、脳がパチパチと音を立てるような感覚。


皮膚が、空気の重みでさえ敏感に感じ取っているようで、想像以上に集中しているのがわかる。


今なら……本当に黒井にでも勝てそうと錯覚してしまう。


でも、津堂には通用しなかった。


もしかして、黒井が俺に感じたのも、津堂と同じようなものだったのか?


……思い出せ。


俺はさっき何をした?


呼吸を一つ。


そして、何も考えずに飛び込んだ……。


津堂がそうだったように、そこに殺気はなかったはずだ。


考えるのも、言葉にするのも簡単。


それを実行するとなると、どうして良いかわからない。


今度は捉えようと、俺を凝視している黒井に、そんな付け焼き刃の攻撃が通じるのか?


でも、やるしかない!


全身から放っているであろう殺気を、呼吸の後に、スイッチを切るイメージで。


それと同時に、向けられたランスを避けるように飛び込んだ。


津堂との戦いが、俺の中で活きている。


移動した先で日本刀を振り上げても……黒井は、俺が移動する前にいた場所を睨み付けて動かなかった。