殺戮都市~バベル~

「なにこいつ、てんで弱いじゃない。強化もしてない武器で戦ってるの?」


「だから、この街に来たばかりなんじゃないの?これが初陣で、私か真冬に殺されて、人生の厳しさを知るのよ」


身体中が痛くても、せめて起きなきゃ囮にもなれない。


恐怖で震えていた身体も、今の攻撃で無くなった。


でも、今度は痛みで震える。


いつの間にか手に戻っている日本刀を、両手で何とか構えて、次の攻撃に備えた。


まだ全然時間を稼げていないのに、やられるわけにはいかない……。


「へへん、じゃあいただき!」


真冬と呼ばれた、爪を装備した女性が、一気に俺との距離を詰める!


「あ!真冬!」


美優と呼ばれた女性が声を上げるよりも早く、真冬が爪で日本刀を弾こうと拳を振り上げた。









でも、この攻撃は、日本刀には当たらなかった。


カクンと膝が折れて、俺が地面に膝を突いたタイミングと重なり、日本刀が下にズレたのだ。


その瞬間……俺の目に映る光景は、絶好のチャンスだという事に気付いた。


迷う時間は……ない!


殺らなければ殺られる!


真冬の脇腹の横にある日本刀の刃。










「あ」








気付いた時には、俺は刃を真冬の方に向けて、叫んでいた。







「うわああああああああああっ!!」