殺戮都市~バベル~

「へぇ……さすがは死神の弟子と言った所か。動きに無駄はあるけれど、予想外の動きと思い切りの良さで敵を翻弄しているようだ」


楽しそうに、間近で頷いて俺達の戦いを見ている黒井。


なんだこの解説風の発言は。


池田の事なんて見ていなくて、俺の動きを観察しているみたいだな。


「あぐ……ク、クソガキがあっ!!調子に乗りやがって!!」


ダラダラと鼻血を流して、折れた歯をペッと吐き出し、俺の方に歩いて来た。


……悪いけど、池田は俺の敵じゃない。


単純な力なら香月えりの方が上だし、速さも津堂と比べたらあくびが出そうだ。


ビルの屋上で戦った時と比べると、格段に強くなっているけど……それでも、まだ俺の方が強かった。


いや、勝つまではそんな事を考えるな。


油断すれば、その隙を突かれて殺される。


俺が沼沢に勝てたように。


「ぶっ殺してやるぞコラァッ!!」


フラフラしながらも俺に駆け寄り、コンパクトなパンチを連続で放ち始めた。


でも、その攻撃は全て見えている。


日本刀と鞘で防御しながら、俺は反撃するタイミングを伺っていた。


手下の前で一撃入れられて、プライドも傷付いただろう。


怒りが攻撃を単調にしているというのがわかった。