殺戮都市~バベル~

「あ、あんたは……嘘だろ!?どうしてこんな所にいやがる!」


池田が……ビビっている。


その声の主を俺は知っている。


一度……いや、二度、その戦いを見て、戦慄を覚えた男。






「どうしてって、ここは便利だから近くに住んでるんだけど、何か悪いかな?」






賞金首ランキング、南軍1位の黒井風助が、冷ややかな目を向けて立っていたのだ。


「黒井……さん」


名前を呼ぶ事くらいしか出来ない。


俺はそれほど親しいわけじゃないし、会話らしい会話なんてした事がないから。


「ん?キミは……ああ、死神と一緒にいた高校生。どう?死神は元気?一緒にいない所を見ると、見限られたって感じかな?」


俺を見て、まるで友達に会ったかのように親しげに、黒井は話し掛けた。


「あ、いえ……ちょっとトラブってて。恵梨香さんが捕まってるんですよ。だから助けに行きたいんですけど……」


チラリと、池田と明美さんを見て、それが出来ない事を暗に伝える。


「うわー、まじかー!死神を捕まえるとか、どんなやつなんだよ。相手の名前とか知ってんの?」


……暗に伝えてもダメか。


この人は、自分が求めている答えにしか興味がないって感じだな。