殺戮都市~バベル~

左腕がズキンと痛む。


俺の横に並んだ時に……既に攻撃を加えられていたのか!?


殺す事に集中し過ぎて、攻撃を受けた事に気付いていなかった。


いや、もしかすると、こいつはこの痛みを感じさせない攻撃をしてくる……なんて考え過ぎか?


「お前が……本物の津堂か?恵梨香さんを返せ!」


「その話は聞いていた。あの女を返せと言う要求に対して返事はノーだ。そして俺が津堂かと言う問いに対しては答えよう。俺は津堂燕飛。東軍の拷問担当なんて言われているが……まあ、話を聞き出すのが上手いってだけだ」


ただ当たり前に、敵が目の前にいると言うのに、緊張した様子もなくリラックスした様子で。


殺気を……全く感じない。


今まで出会ったやつらは、人間でもポーンでも、対峙した時は飲み込まれるかと思うほどの殺気を放っているのに。


だが、それが逆に怖い。


何も感じない空気の中で、人を殺すのを、呼吸をするかのように自然に行えるって事だろ……。


いや……考えるな。


相手は同じ人間なんだから、どうにかなるはずだ。


今まで戦ったやつらを思い出せ。


俺に合った戦い方で、隙を突くんだ。