殺戮都市~バベル~

「う、嘘だろ……恵梨香さん!!」


木材を使って作られたであろう十字架に、ロープで縛られている。


足や腕には何かが刺さっていて、まだ生きてはいるのだろうけど、気を失っているのか返事がない。


くそっ、どうやって下ろせば良いんだ!?


吊るし上げたくらいだから、下ろす方法もあるのだろうけど……俺にはその方法がわからない!


何か装置があるはずだと、辺りを見回していると……暗闇の中からそいつは現れた。


黒いパーカーでフードを被り、防毒マスクと保護ゴーグルを付けた人物が。


俺の背後を取った時とは違う。


隠し切れないのか、殺気を撒き散らしながら俺の方へと歩いて来たのだ。


「つ、津堂か?約束通り来たんだから、恵梨香さんを返せ!」


俺の言葉が聞こえているのかいないのか、ナイフを抜いてさらに迫って来る。


こいつ……無視かよ!


これじゃあ恵梨香さんを助ける事を最優先とか不可能に近い。


何としてでもこいつを殺さないと!


日本刀を握り締めて、俺は津堂に飛び掛かった。


大振りは隙が生じる。


コンパクトに、最短距離で振り抜く!


津堂に急速接近した俺が振り抜いた日本刀は……その首を刎ね飛ばして、それはゴロゴロと地面を転がった。