殺戮都市~バベル~

外に出て、デパートに向かって歩き出した。


戦闘が始まったせいか、光の壁のこちら側には人がほとんどいないみたいだ。


俺にとっては都合が良いこの状況。


戦闘開始まで待ったのは正解だったな。


路地を移動して、デパートの正面へと向かう。


本当なら裏口とか、立体駐車場にある入り口とかから入るべきなんだろうけど、恵梨香さんがどこに捕まっているかわからないから。


それなら、どこから入っても同じ事だ。


日本刀を握り締めて、どんなトラブルにもすぐに対応出来るように歩いて……デパートの前までやって来た。


他の建物とは違い、ここだけ店内に明かりがある。


ここに誰かいるとわかって侵入されても、どうにでも出来るという自信の現れか。


暗闇に身を潜めなければいけなかった俺とは違い、実に堂々としているな。


それほどの力量を備えた相手だという事だ。


「ふぅ……よし。行くか」


デパートの入り口。


深呼吸をした俺は、中に入ろうと歩き出した。


自動ドアの電源が落ちているのか、手動でしか開かなかったけど、中に入ると……俺を出迎えるかのように、館内放送が流れたのだ。