殺戮都市~バベル~

外灯の下まで歩いて来たポーン……その頭部に見覚えのある顔が。


俺と一緒にこの街に来た、鬼頭竜二の顔があったのだ。


いや、これは……鬼頭の顔があると言うよりも、鬼頭がポーンになっているような。


半分ポーン、半分鬼頭の頭部は、そう思わせるには十分なインパクトだった。


「は、はは……ポーンに食われた鬼頭がポーンになるのかよ。……なんなんだよ!これ!!」


この街の事を少しはわかったような気がしていたけど、俺は全然わかっていなかった。


どう言った条件で、人がポーンになるのかはわからない。


でも、目の前のポーンは間違いなく鬼頭竜二で、もしかすると今まで戦ったポーンは元は人間だったのかもしれない。


「グルルルルル!グァウッ!!」


全長約3メートル。


以前より遥かに凶悪で、デタラメな強さを得た鬼頭が……俺の前に立ちはだかる。


俺がこの街に来て、従うしかなかった人物。


苦手意識しか持つ事が出来なかったその男が、再び俺の前に現れたのだ。


だけど……俺は、あの時とは違う!


「こ、来いよ鬼頭!!あの時の俺と同じだと思うなよ!」


グッと日本刀を握り締めて、俺は恐怖を振り払うように吠えた。