殺戮都市~バベル~

建物が邪魔で、何人そこにいるのかがわからないけど……「俺達」という事は、少なくとも二人以上はいるだろう。


「えっ!?美沙子、何それ……あんた勝手に私を……」


「だって仕方ないじゃない。優が生きてたら、助けたら一発やらせるくらい良いかなとか思ったんだもん」


……今の女子高生ってこんなもんなのか?


だから、理沙もあんな風に積極的に……。


いや、断じて違う!と、信じたい!


「ま、無事だったらそれで良いじゃねぇか。助けに行く手間が省けたし、今から俺達と楽しもうぜ」


最初からそのつもりで助けると約束したのだろう。


男は優の手を取ると、強引に引っ張って行こうと向きを変えた。


「ちょっと……ふざけないでよ!誰があんたみたいなやつと!」


掴まれた手を振りほどいた優。


だけど、その言動は男の機嫌を損ねたみたいで……。


「あぁ?別にテメェの意見は聞いちゃいねぇんだよ」


まずい……今、トラブルがあると、優だけじゃなくて亜美にも被害が及ぶかもしれない。


そう考えて、ゴミ箱の陰から飛び出した俺は、素早く駆け寄り、優に伸ばされた手に向かって日本刀を振り下ろした。