殺戮都市~バベル~

「お兄ちゃん、もう大丈夫なの?」


「ありがとうな。亜美が頑張ってくれたおかげだよ」


駆け寄って来た亜美の頭を撫でると、俺の腕を掴んでいた優が、そっと離れた。


「……そ、そんな幼女が好きなんだ……。うわぁ……ドン引き」


何を勘違いしているんだ優は。


そんなわけないじゃないか!


「何言ってんだよ……この子は保護者がいなくなって、放っておけないから一緒にいるんだよ。そんな趣味はないっての」


「お兄ちゃんはね、亜美にご飯買ってくれたり、公園に連れて行ってくれたりするの。家にも帰してくれるんだよ」


俺と亜美の説明で、一応納得したようだ。


「そういう事ね。相変わらず少年はお人好しだよね。この街で、一人になる子供なんて珍しくないのに。やっぱり少年は変わってるね」


そうかな……小さな子供が一人でいて、見捨てるなんて普通はしないだろ。


俺は、その普通の事をしているだけなのに。


まあ、それはそれで良いや。


「そ、それでさ……優に頼み事をしても良いかな?」


「うん?頼み事?どうしたの?もしかしてやっぱりやりたくなったとか?」


違う!


亜美の前でそんな事を言うんじゃないよ!