殺戮都市~バベル~

「ごめん、俺と一緒にいる子がいるんだけどさ、その子を売る為に捕まえようとしたから……」


殺した……とは言わないけど、この状況なら言わなくてもわかるだろう。


恐る恐る優を見てみると、大して驚いてもいない様子で、「ふーん」と呟いて店内を見回した。


「そっか……あの子達、人の事なんてどうでも良いから。私だって好きで一緒にいたわけじゃないし。南軍で捕まったのだって、光希のせいだしね」


仲間……と言うより、仕方なく一緒にいた感じか。


だから、死んだとしても悲しいと思わないのかな。


「そうなのか。なんか、寂しい繋がりだな。同じ軍なのに」


「仕方ないんじゃない?同じ軍だからって、全員が仲良しなわけじゃないし。殺したいほどムカつくやつだっているよ」


そう言われると、俺も池田や明美さんと戦ったな。


人それぞれ、理由は色々あって、俺がどうこう言う事ではないんだよな。


「で、少年。一緒にいる子ってどこにいるのよ。仲良く二人で隠れてたの?」


「ま、まあ隠れてたけど……亜美、もういいよ。出ておいで」


俺が呼び掛けると、カウンターの陰からひょっこり顔を出して、こちらに走って来た。