殺戮都市~バベル~

新崎さんに促され、再びビルの陰に隠れた俺は、日本刀を持ったまま地面に腰を下ろして震えていた。


「真治君、大丈夫かい?敵を倒したのに、やられたのはキミみたいになってるけど……」


「だ、大丈夫なわけないじゃないですか!ひ、人を殺したんですよ……」


チュートリアルの時とは違う、生身の人間を斬った感覚が手に残っていて……。


それが人の命を奪ったのだと考えると、まともな神経でいられる方がおかしいのに。


「大丈夫、光の粒になっただろ?つまり、今のやつらは東軍のどこかで復活しているって事だよ。死んだわけじゃないから気にしなくて良いよ」


気にしなくて良い……?


まだソウルが残ってるから大丈夫だって事か。


でも、殺したから東軍で復活する事になったんだろ?


やっぱり殺したって事じゃないか。


生き返るからって、簡単に割り切れるような事じゃないぞ。


「よし、じゃあ次は俺が頑張るから、真治君はここで待ってな。初陣だから、無茶はしない方が良いからね」


そう言い、ビルの二階にいる奈央さんと明美さんに手を振る。


「真治君は休憩だ。俺がやるから援護を頼む」


PBMで通信して、新崎さんはナイフを構えて道路を覗き込んだ。