殺戮都市~バベル~

「あ、あわわわわわ……」


ひ、人を殺してしまった!


新崎さんを守る為とはいえ、見知らぬ人を!


日本刀から手を離し、腰が抜けて地面に座り込む。


そんな俺に、絶命したであろう男がゆっくりと倒れ込んで来た。


血を吹き出しながら……傷口から、内臓がこぼれ落ちそうになって!


「ひっ!」


慌てて手で庇ったけど……男は俺に接触する寸前で、光の粒へと変化して消えたのだ。


「ひ、ひいっ!!里谷さんが!何なんだよおま……」


腕を落とした男が、逃げようと走り出したけれど、その背中にボウガンのボルトが突き刺さり、その男もまた光の粒に変化した。


「ナ、ナイス、真治君。おかげで助かったよ」


腹部を押さえて、苦しそうにしながらも俺に近付いて、グッと親指を立てて見せた新崎さん。


い、いや、何がナイスなんだ!?


俺は人の腕を斬り落として、人を殺してしまったんだぞ!!


はぁ……はぁ……と、呼吸が荒くなる。


何が正しいのか……人を殺して褒められるなんて、この街はおかしいんじゃないのか!?


「よし、また隠れようか。ここにいたら、他のやつに見付かってしまうかもしれないからね」


そんな俺の気持ちを知ってか知らずか、新崎さんは全く動じずに呟いた。