殺戮都市~バベル~

窓の外と、PBMを交互に見る事数時間。


恵梨香さんの反応はやっぱりなくて、この場所が間違っているのかとさえ思うほどだ。


だけど、南軍だけかもしれないけど、コンビニはそれほど多くあるわけじゃない。


1ブロックに一つもあるとは思えないんだよな。


「うう……ん」


唸りながら亜美が目を覚まし、いつもの部屋じゃない事を不思議に思っているのか、目を擦りながら部屋を見回した。


「おはよう、亜美」


「……お兄ちゃん」


状況を理解したのだろう。


起き上がって俺に近付くと、学ランの裾を掴んで一緒に窓の外を見た。


お姉ちゃんがいなくて寂しいんだろうな。


どうにかして寂しくならないようにしないと。


「よし、ちょっと外に行ってみようか。俺の知り合いはまだ来ていないみたいだし、気分転換にさ」


俺の言葉に、少し戸惑っている様子だったけど、外をジッと見た後、俺を見上げて頷いた。


この街に来てから、ろくに外に出た事なんてないんだろうな。


小さな子が外に出てしまえば、あっという間に大人の餌食にされてしまう。


敵に出会えば殺されて、味方に出会っても良いように利用される。


そんな街だからな。