殺戮都市~バベル~

ナタを持った男が、力なく崩れ落ちる。


「は?」


倒れた男を、不思議そうに見たボス格の男が、再度辺りを見回す。


その、視線を外した僅かな隙を突いて、新崎さんが駆け出した!


ナイフを握り締め、一直線にボス格の男に向かって。


それに気付き、慌てて腰を落とす男。


突き出した新崎さんのナイフ。


男の心臓目掛けて、真っ直ぐに。


だけど……。









「ナメんじゃねぇぞ!」







素早くそれを回避して、新崎さんの腹部に蹴りを入れる。


殺ったと思ったのに……一転、新崎さんが危険な状況に!


うずくまる新崎さんを殺そうと、男がナイフを振り上げた。


ダメだ……殺される!


助けないと……俺が助けないと!


強く、そうは思っていても、身体が動かない。


「なんだぁ?こいつ、ビビってんのかよ」


金属バットを持った男が、ニヤニヤしながら俺に近付いて来る。


新崎さんが……俺が……こいつらに殺される!


そんなのは嫌だ!!











「う、うわああああああああああっ!!」











無我夢中で、何をしたかは覚えていない。


ただ、気付いた時には、金属バットを握った男の腕は、切断されて……。


カランと、地面に落ちて金属バットが音を立てていた。