殺戮都市~バベル~

少し大袈裟な巻き方だけど、しっかり傷口は保護している。


ただ、直接包帯だけを巻いているし、ソウルを使っての回復をしているから、傷口はもう塞がっているんだけど。


この子はいつからこの街にいるのだろうか。


一日や二日いても、こんなに落ち着いた様子にはならないと思うけど。


「えっとさ、亜美ちゃんはいつからここにいるの?お姉ちゃんと一緒にこの街に来たのかな?」


子供と話すのは苦手だ。


どういう口調で話せば良いかわからないし、寄せて行ったら意外と大人みたいな物言いをするから。


「うーん、多分二ヶ月くらいかな。お姉ちゃんはね、ここで私と住んでるの。名前は知らないけど、優しいお姉ちゃん」


全く関係のない人が、この子を守る為に一緒に生きているのか。


優しいお姉ちゃん……その言葉に間違いはないだろう。


「そっか。そんな優しいお姉ちゃんだったら、俺もご挨拶をしないといけないかな」


気付かれて襲われる前に、事情を説明すれば匿ってくれるかもしれない。


敵同士という不安はあるけど、話せばわかるという事は、恵梨香さんや雪子さんで実証済みだからな。


よほど好戦的な人でない限り、大丈夫だと信じたい。