殺戮都市~バベル~

起き上がって武器を取り出そうとしたけど……身体が重くて起き上がる事も困難だ。


こんな状態だと、たとえ相手がどんなやつだろうと勝てる気がしない!


音がしたのは受付のカウンター辺り。


声の主がどういう行動を仕掛けてくるかと、ジッとそこに目を向けていると……。










カウンターから、小さな顔がひょっこりと出たのだ。


「……おじさん誰?」


細く、高い声で女の子が尋ねる。


お、おじさんって……俺、まだ高校生なんだけど。


「俺は……ちょっと怪我してて。えっと、キミはどうしてこんな所に?」


敵意も殺意も感じないそこ女の子に、俺はホッと溜め息を吐いた。


「亜美はねー、お姉ちゃんと一緒にここにいるの。いつか家に帰れるんだけど、まだ帰れないんだって」


こんな子まで、この街に呼ばれたのかよ。


まだ小学生だろ……しかも、低学年に見える。


この街から出るには、どこにあるかもわからない、敵のキングを破壊しなければならない。


小さな女の子には、それはほぼ不可能と言える事だ。


いや……それよりも、お姉ちゃんがいる?


この医院の中に、他にも人が潜んでるのか。