殺戮都市~バベル~

は、始まった!


ビクッと身体が震えると同時に、サーッと血の気が引く感覚に包まれる。


光の壁の方からは、凄まじい雄叫びのような声が聞こえて……俺は完全に、それに飲まれてしまった。


「大丈夫……この道路にはそれほど入っては来ないさ。他に大きな道路が何本もあるからね」


さらに震えて、今にも日本刀を落としてしまいそうになっている俺の肩に、新崎さんが手を置いた。


「は、はい……」


だ、大丈夫だ。


一人来ても、こっちは二人。


それに、道路を挟んだ向こう側のビルの二階には、明美さんと奈央さんもいる。


お、俺がやらなくても、皆がやってくれる。


逃げ出してしまいたい。


まともに喧嘩もした事がない俺が、どうしていきなり人殺しなんてしなければならないんだ。







「オラオラ!南軍のカス共!出て来いや!!ぶっ殺してやるよ!」






俺達を挑発するような声が、光の壁の方から聞こえた!


それほど入って来ないって言ったのに、早速来たじゃないか!




「どこにいやがる!!ぶっ殺すぞコラァ!!」





よりによって、凄く凶暴そうなやつが!


その声を聞いて、怯えている俺の肩を、新崎さんは再度叩いた。