殺戮都市~バベル~

東軍と南軍を隔てる光の壁。


そこから一ブロック内に入った場所で、俺達は身を潜めて戦闘開始を待っていた。


『こっちは準備出来たわよ。一馬と真治君はどう?』


「一応準備完了。上には行かせないようにするから安心してくれ」


PBMの通信機能を使って、奈央さんと新崎さんが会話をしている。


明美さんと奈央さんは、小さな交差点にあるビルの二階に隠れ、敵を狙う。


敵軍の人間が二人に気付いて、接近しないようにするのが俺と新崎さんの役割……らしいけど。


「どうした真治君。さてはビビってるな?」


看板に身を隠し、ガタガタと震えている俺に、新崎さんが声を掛けた。


「ビ、ビビらない方がおかしいでしょ……」


日本刀を鞘から抜いて、震える手でそれを持つ俺の、緊張をほぐしてくれようとしているのか、脇腹を何度も手で突く。


「まあ、最初の戦闘なんだ。死なない事を考えて、危なくなったら逃げるんだ。時間が来たら戦闘が終わるからさ」


新崎さんの行動に、ビクッと反応しながら、何度も頷く。


「新崎さんは……怖くないんですか?それとももう、慣れて……」


俺がそう尋ねようとした時。














『戦闘開始です』













PBMが……戦闘開始の合図を告げた。