殺戮都市~バベル~

「ハァッ……ハァッ……」


「ハァ……ハァ……だ、大丈夫か少年……」


ビルの中に倒れ込むようにして入った俺は、すぐに外に視線を向けた。


恵梨香さんが言ったように、ナイトは建物の中には入って来なかったのだ。


俺達が建物の中に入った事を確認して、立ち尽くしていたナイト。


しばらくして、出て来ないと諦めたのか、中央部へと帰って行ったのだ。


「た、助かった……そ、それにしてもあれ、何なんですか。初めて見ましたよ……」


「言っただろ、 あれは新種だ。それにしても……あんなやつが現れたとは。困ったぞ」


困ったなんてものじゃないぞ。


俺達の目的がバベルの塔なら、今の化け物を倒せるくらい強くならないと、塔になんて行けないんじゃないか?


それは恵梨香さんも感じているようで、しばらくここから動く事が出来なかった。


ナイトが現れるまでは、ポーンを倒せる力が最低条件だったかもしれない。


でも、ナイトが現れた今、少なくともナイトとまともに戦えるくらいの力がなければ、塔を目指す事は出来ないんじゃ。


それは、かなり厳しい条件。


数少ない星5レア所持者と、一部の強い星4レア所持者くらいしか行けないと思う。