殺戮都市~バベル~

日本刀を振り抜いた反動を利用して、クルッと一回転して着地した俺は、再び走り出した。


……なんだ、この切れ味は。


今までの日本刀とは全然違う。


レベルが上がったからなのか、それとも別の要素があるのか……。


何にしても、このタイミングで強くなってくれたのはありがたい。


急いで恵梨香さんの後を追って、南軍に入った俺達。


しばらく走って、もう大丈夫だろうと振り返った俺は、まだ諦めずに追って来るナイトの姿を見た。


「嘘だろ!?もうここは南軍……」


南軍に入り、ふっ飛ばされた左耳が治り始めている。


この街で初めて三笠と出会った時のように、欠けた部分は自然回復しないみたいだけど。


「くっ!少年!建物の中に入れ!化け物は中までは入って来ないはずだ!」


少し先を走る恵梨香さんもナイトからは逃げ切れないと判断したようで、近くのビルに進路を変えた。


中に入って来ないって……それはポーンの話じゃないのか!?


ナイトはどうなんだよ!


確かにあんな大きさだと入れないと思うけど、本当に大丈夫なのかよ!


なんて、考えている暇なんてないっ!!


その言葉を信じて、ナイトに追われながら、俺は恵梨香さんが入ったビルへと走った。