殺戮都市~バベル~

「はっ!俺は回復する為の繋ぎかよ!テメェも沼沢も、相討ちになりやがれ!」


よほど悔しかったのか、二毛が地面をドンッと叩いて叫んだ。


「何度やっても無駄だ。どうせ死ぬのに、ソウルを使う意味がないだろう?大人しく死ねば、ソウルの消費は一つで済むというのに」


左手の鎖を、ヒュンヒュンと音が聞こえるくらいに振り回して、俺を牽制する。


ボルトが突き刺さり、血塗れになっている沼沢は、普通なら重傷なんだろうけど……ここは西軍。


受けた傷が、異様な早さで治り始めていた。


「ソウルが0になっても、お前を倒して奈央さんを助ける!」


「ふざけるな!奈央は俺のものだ!!お前みたいな半端なやつといるより、俺といた方が死に怯えなくて済む!」


話なんかで決着するとは思っていない。


お互いに守りたいものが同じなら……戦って奪取するしかないんだ。


「だったら、俺が勝てばあんたといるより安全って事ですよね」


「その考えが半端だって言ってんだよ!勝てもしねぇのに、そんな言葉を簡単に口にするんじゃねぇよ!」


怒りを爆発させるように怒鳴り付けた沼沢だったが……攻撃を仕掛けて来る様子はない。


時間を稼いで、傷が癒えるのを待っているのだろう。