殺戮都市~バベル~

慌てて上体を起こし、城井を見た俺。


「なんで……助けてくれたんですか」


その言葉を不思議に思ったのか、城井が困ったような表情を浮かべる。


「なんでって……キミが先に助けてくれたんじゃないか。おかしな事を言うね」


いや、確かにそうかもしれないけど。


俺は南軍で、沼沢は西軍だから、助けるなら沼沢の方なんじゃないのか?


助けてほしいから助けたわけじゃない。


ただ、俺が求めている答えが見えた気がしたから、死ぬ事はないと思っただけなのに。


「僕は武器が破壊されたから、無理は出来ないけど……これくらいなら出来る。この街では、人を殺すのに敵も味方も関係ないけど、キミを見てたら、人を助けるのだって、敵も味方も関係ないと思ったから」


「ふーん、あんたら、良いとこあんじゃん。でも、吹雪を怪我させたのは許せないけどね」


「は、はは……こ、殺さないでくださいね」


やっぱり……俺の答えは間違っていなかった。


今回は偶然だったけど、俺は、俺の守りたい人を守る。


そこには、敵も味方も関係なくて。


守りたい人を全力で守る。


強く、そう思って、俺は立ち上がった。