殺戮都市~バベル~

黒井風助という男の強さを目の当たりにして、これが星5レアの実力だと見せ付けられた俺は、新崎さん達と歩いていた。


南軍の中心街から離れ、二人が拠点にしているビルへと移動する事になったのだ。


「それにしても、黒井の強さは尋常じゃないよね。流石星5レアと言ったところだな」


「何言ってんの。私達にも真治君がいるじゃない。いつか、黒井を超える強さになれば……私達も肩身が狭い思いをしなくて済むのよ」


過度に期待されると……なんだか怖い。


俺があんな風に戦えるなんて、とても思えないし、今すぐにでも逃げ出したいのに。


「二人とも、期待しすぎなんじゃない?真治君はね、自分さえ助かれば良いって思ってる子よ?人を犠牲にしても、自分は逃げるんだから」


まだ言ってる……。


可愛い顔して、ネチネチとしつこいな。


「でも……助けようとしてくれたんだろう?結果助けられなかったけど、それは相手が悪かっただけだよ」


明美さんに責められていた俺を、新崎さんがフォローしてくれた。


「そうそう、あの黒井も、この街に来た時は逃げてばかりだったって噂だし。ゆっくり強くなれば良いのよ」


この街で生きている二人が言うと、説得力があるな。