殺戮都市~バベル~

だけど沼沢は、こうなる事すら予期していたかのように、後方に飛び退いたのだ。


虚しく空を斬り、地面に叩き付けられる大剣。


「……どういう事だ?お前ら、俺を裏切ったのか?」


「はっ!良く言うぜ!あんたに仲間はいねぇんだろ?さしずめ俺達は、あんたの思い通りに動く駒ってとこか?ふざけんじゃねぇ!!」


……俺との会話を聞いてたのかよ。


それにしても、去り際にあんな捨て台詞を吐いた二毛が、俺を助けてくれるなんて。


「良い景色だなぁ。今ならこれを突き刺すだけで、テメェを殺せるぜ?」


礼の代わりに、刃をくれてやる……。


そう言った二毛の言葉を実行するには、絶好のチャンスってわけか。


「あんた、そんな事してみな。真治が死んだ後、私があんたを細切れにしてやるよ」


雪子さんの声に殺意が込められる。


……助けてはくれないのか。


俺が死んだ後なんだな。


「二毛……扱いにくいやつだと思っていたが、ここまでとは。お前もまとめて殺してやる!」


「そんなんだから、あんたには仲間がいないんだよ」


そう言って二毛は、大剣を構えて、沼沢に向かって走り出した。