殺戮都市~バベル~

「あ……ああっ!!」


あまりの激痛に、しばらく声を出す事も出来なかった。


その唸り声と共に血を吐き出して、内臓にも相当のダメージを受けた事がわかる。


「……ここで終わりか。真治」


期待外れだと言いたげな雪子さんの声に何も反論出来ずに、俺は地面をのたうつ事すら出来なかった。


鎖を伸ばしたかと思ったら手に巻き付けて、武器を有効に使う為の体術まで。


まだまだ日本刀を使い切れていない俺とは違い、自分の武器の特性を活かしている沼沢。


これがランキング一桁の強さなのか。


「少し手こずったが、これが俺とお前の力の差だ。それと一つ、殺す前に教えておいてやる」


俺に近付きながら、沼沢が人差し指を立てて俺を睨み付けた。


何だ……教えるってなんだよ。


息が出来なくて、今にも死んでしまいそうなのに。












「俺はなあ……童貞じゃねぇんだよ!!テメェみたいなガキに言われたくねぇ!!」


グッと手を握り締め、沼沢は俺を怒鳴り付けた。


「あ」


雪子さんの小さな声も聞こえた。


それ、俺が言った言葉じゃないって!


声が出ず、心の中で訴える事しか出来なかった。


「だからお前は殺す!!」


怒りに震え、沼沢が左手を振り上げたその時だった。










「沼沢さんよ。ちょっと待ちな」










そんな声が聞こえて、沼沢は動きを止めたのだ。