殺戮都市~バベル~

どうやら廃工場のようで、窓ガラスが割れた事務所のような建物と工場部分、大きな倉庫と言った構造。


倉庫の前では、たき火を囲んだ人達が六人ほど。


周囲を炎で照らしながら、俺達が来るのを待っているのだろう。


「雪子!ごめん、遅くなって!」


いつ行こうかとタイミングをはかっていたら、現れたのは……三葉さん。


ハァハァと息を切らせて、雪子さんに駆け寄った。


「あれ?三葉ちゃん一人だけ?恵梨香はどうしたよ?」


「それが……あの子めちゃくちゃでさ、集まって来たやつらを一人で相手してるの。早く行けって言われたから来ちゃった」


恵梨香さんが一人で西軍の連中と?


そうか……だから、追っ手が来なかったんだ。


「ひゅう、さすが死神。賞金額が大きいはずだわ」


フフッと笑い、俺の肩に手を置いた雪子さん。


グッと力を込めて俺を押し出して声を上げた。


「しっかりお膳立てしてもらったんだ、ここからは自力でどうにかしな!私達は真治の後ろからついて行くからさ!」


いきなり押されて、転びそうになりながらも体勢を立て直した俺は、深呼吸をして心を落ち着けた。


「はい、行ってきます」